色々なハナCity

色々な話をしています。

「うわぁ…漫画みてぇだぁ…」と思ったハナシ。

この話は僕が大学生の頃の話だ。

当時の僕は近所のすき家で夕食をとることが日課だった。

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ゆえに僕はすき家にて夕食をとる。

すき家で食べるチーズ牛丼は最高だ。

ジャンキーな牛丼の味に溶け込む濃厚なチーズ。

極上の快楽であると信じて疑わなかった。

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すき家にてそんな幸せを享受した後、近くの喫煙所にて吸うタバコ。

これまた極上。

 

肺いっぱいに吸い込むニコチンの幸せと共にチーズ牛丼の余韻から感じる幸せのダブルパンチを体いっぱいに受け止める。

満たされた思いのまま頭を巡る思い・・・。

 

 

それは・・・。

 

 

「帰ったらニコニコのランキングを見よう」だった。

 

 

はい。

極上のトリプルパンチ。

 

当時の僕は重度のニコ厨であったためにこれは至福な時間だった。

幸せ過ぎて怖いとはこの事。

 

「あまりに愛が大き過ぎると

失うことを思ってしまうの。」

 

Kinki Kidsもそんなことを歌っていたように思う。

KinKi Kids『愛のかたまり』

www.youtube.com

すなわち僕はKinki Kids

どちらかといえば光一。

 

光一である僕はタバコを吸い終えて帰路につく。

 

しかしイヤホンから流れる音楽はKinki Kiidsではなく当時死ぬほど流行っていた「紅蓮の弓矢」だった。

 

ゴキゲンなサウンドに酔いしれながら口をパクパクさせる。

僕はエアーで紅蓮の弓矢を歌っていたのだ。

 

するとどうだろう。

 

僕の歩いてる道の先には作業服に身を包み目がパチパチするような金髪をしたおじさんがいた。

 

そう。

DQNおじさんだ。

 

しかし気にすることはない。

なぜなら僕は光一だから。

だから変わらず紅蓮の弓矢に浸っていた。

 

そしてその金髪のおじさんの横を通り過ぎる時が訪れる。

僕は何事もなくおじさんの横を通り過ぎた。

 

そう思っていた。

 

しかしそれは間違いであった。

おじさんの横を通り過ぎる刹那肩が少しだけ肩が当たったのである。

 

それに気づけなかった僕はそのままゴキゲンに紅蓮の弓矢を聞いていた。

するとどうだろう。

イヤホンの先で声が聞こえる。

それも怒りに満ちた声が。

 

おじさんの怒りに少し遅れて気づいた僕はイヤホンを外し振り返る。

そこには怒号をあげる金髪作業着のおじさんがいた。

あまりの動揺に僕は声を出すことすら出来なかった。

しかしおじさんは怒っている。

 

 

「どこに目つけてんだバカヤローーーー!!」

 

 

 

その言葉に僕は「うわぁ…漫画みてぇだぁ…」と思った。

そしてそう思った同時に大きな声で謝罪の言葉をのべる。

 

 

「す、すいませんでしたーーー!」

 

 

しかしおじさんの怒りは収まらない。

 

あろうことかおじさんは拳を僕の顔へと出してきた。

 

しかし僕は持ち前の運動神経からスウェーでかわす。

そしてファイティングポーズをとり体をふる。

的を絞らせないためだ。

そして間髪いれずにジャブを打ち抜く。

ビシッと鋭い音が響いた。

 

僕は思った。

「いける…!」

 

ジャブにより距離を測れた僕が選ぶ次の手はストレートだ。

体重を乗せた右ストレート。

ジャブとは対称的に「ぐちゃ」っという音が聞こえた。

おじさんの鼻が折れたのか鼻からひどく出血していた。

 

あまりの痛みにうずくまるおじさんを見ながら僕はこう呟く。

 

「おじさん・・・喧嘩を売る相手は間違えちゃいけないよ・・・。」

 

そのまま僕は踵を返し帰路へつく。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みたいな事になってればよかったのにね。

現実はすっげぇ謝って許してもらったよ。

かなしいね。

 

だって僕は光一じゃないしボクシングマンガの主人公でもないから。